FIREとは?

一昔前では、「引退する」ことは会社を定年退職後に、退職金と年金で悠々自適に老後生活を謳歌することを指していましたが、最近では新たなムーブメントが巻き起こっています。
それはFIRE(=Financial Independence, Early Retire、経済的自立・セミリタイア)という生き方です。
この生き方を簡単に言うと、ある程度の資産(数千万〜数億円)を貯めて、早期に会社を退職して、好きなことをして生きていくという新たなムーブメントのことです。
FIREはミレニアム世代(2000年代で社会人になった世代)で流行している生き方であり、早期にリタイアできる人は必ずしもビジネスや投資で莫大なお金を稼ぐ富裕層の人たちだけではなく、平均以上の収入があるサラリーマンでも達成する人たちが出てきています。

「FIRE最強の早期リタイア術」の著者であるクリスティー・シェン氏はFIREムーブメントの第一人者ですが、元々は貧困層出身の人でした。そんな方が30代で仕事を引退して遊んで暮らしているのだから非常に驚きです。

この本で学べることは「人は努力すれば、どんな状態からでも早期に引退できるくらいまで豊かになれる」ことを証明してくれています。

「金持ち父さん貧乏父さん」のロバート・キヨサキ氏もホームレス生活から這い上がって最終的に大金持ちになり、引退しました。

目安は年間支出額の25倍の資産額

早期リタイアのために必要な貯蓄額として、FIRE実践者の間で一つの定番となっているのが「年間支出の25倍」です。これは年齢に関わらず共通の指標となっています。


ここでふと25年分の生活費しかカバーできていないのでは、と思う方もいるかもしれません。しかし重要なのは、このFIREの貯蓄額は「投資元本」であるということ。リタイア後はここからの収益だけで暮らすことが基本原則となるので、一方的に家計が目減りしていくわけではありません。むしろ収益を生み出す大黒柱となります。

必要な貯蓄額に話を戻して、参考として総務省による家計調査の消費支出(総世帯・2019年平均)をみてみましょう。1世帯あたりの平均支出は月額24万9,704円で、年間では299万6,448円となっています。FIREの目安である25倍を掛けると、約7,500万円という金額となります。

7,500万円……この数値をみただけで「実現は無理」と考える人もいるでしょう。ただ、これはあくまで米国のインフレ率や株式市場の成長率を前提とした試算であって、必ずしも日本に住むすべての方にあてはまるわけではありません。

もし生活費を抑えて生活をしていける人であれば、早期にFIREを達成することができます。

例えば、平均支出を月額約10万円、年間約120万円で生活できる人で考えれば、FIREの目安である25倍を掛けると、約3000万円という金額となります。

この試算の場合でも、数千万の資産が必要であることがわかります。

早期にFIREを達成したいのであれば、生活費をできる限り抑えることから始めるといいでしょう。